皮膚結核は結核菌感染による皮膚病変の総称で、
- (バザン)硬結性紅斑
- 皮膚腺病
- 尋常性狼瘡
- 皮膚疣状結核
などがあり、ここでは特に重要な(バザン)硬結性紅斑と尋常性狼瘡を紹介します。
バザン硬結性紅斑
若~中年女性の下腿に皮下結節を形成します。脂肪織炎で結節性紅斑との鑑別が重要な皮疹です。1~2か月で消退しますが、潰瘍をともない瘢痕治癒します。
画像1:http://www8.atwiki.jp/kumedisiketai/pages/985.html
ボコボコと潰瘍形成が認められますね。慢性的な経過を示し、繰り返す疾患です。
痛そう...
それが痛みが少ないことが多いんだ。著名な圧痛がある結節性紅斑との鑑別点でもあったね!
結核に対するアレルギー反応が原因です。
アレルギー反応による皮疹を結核疹、病変部に結核菌が証明されるものを真性皮膚結核と大別されます。硬結性紅斑は結核疹ですね。
またツ反強陽性を認めます。
ちなみに、皮膚結核の治療法は、結核菌が証明されなくても抗結核薬の多剤併用が原則です。
尋常性狼瘡
皮膚以外の結核病巣から血行性、リンパ性に移動し皮疹を生じます。
顔面、頸部に後発します。慢性に経過し、まれに有棘細胞癌に進展する場合があります。
画像2引用先:尋常性狼瘡