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水痘について
水疱を形成する疾患である
水痘(varicella)は、俗に「みずぼうそう」と呼ばれ、空気感染する疾患として有名である。
VZVの初感染によって生じる。
水痘の原因ウイルスは水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV:varicella-zoster virus)であり、
水痘はVZVの初感染によって生じる
水痘・帯状疱疹ウイルスという名前はVZVから生じる2つの疾患
- 水痘 ←このページで学習している疾患
- 帯状疱疹
水痘の経過
- VZV未感染者が帯状疱疹患者と接触することで感染する
- 約2週間(10~21日)の潜伏期を経て発症
- 発症の際、発熱と発疹が同時に出現
- 5~7日の経過で治癒
VZV未感染者が帯状疱疹と"接触"することで感染!?
水痘と帯状疱疹はVZVという同じウイルスが原因の疾患であった。
<感染様式の比較>
水痘 | 帯状疱疹 |
空気感染 | 接触感染 |
帯状疱疹患者からは接触感染でVZVウイルスが他人に移ります。
であるからVZVに未感染の小児・成人が感染すると水痘を発症するのである。
皮疹の特徴
- 発熱と同時に皮疹を生じる
- 新旧かつ多様な皮疹が同時に混在する
- 体幹や顔に多く、四肢には少ない
- 有髪部位の発疹は診断上有用
発熱と同時に皮疹が出現することは小児の発疹の鑑別で重要である。
皮疹は新旧・多様なもの
水疱以外にも多様な皮疹を認める。
つまり、紅斑から始まり水疱を形成した後、治癒するにしたがって痂皮化(かさぶた)する。
水痘の発疹は、個疹が時間とともに
紅斑→丘疹→水疱→膿疱→痂皮の経過
をとる。水痘の皮疹は新旧が混在するため、それぞれの個疹の治癒過程における見ているため、多様な皮疹(水疱もあれば痂皮もある)を認める。
引用 みやけ内科
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水痘の登校許可
<おさらい>
- 発症から5~7日の経過で治癒
- 新旧の皮疹が混在する
つまり皮疹にムラがあるのが水痘の特徴。痂皮化(かさぶた)は最終形態であるので、その皮疹に関してはもう決着はついている。裏を返せばすべての皮疹が痂皮化していないということは、まだ活動性のある皮疹が残っている(他人に感染する恐れのある)ということである。
すべての水疱が痂皮化したらOK