狭心症や心筋梗塞で認められる狭心痛についての理解を深めましょう。
理解を深めれば、患者が「胸が痛い」といった場合にそれが狭心痛なのかどうかの判断に繋がるでしょう。
「胸が痛い」が主訴の場合と「狭心痛」が主訴の場合は狭心痛のほうがより明確な主訴の記述です。わかったうえで「狭心痛」と言っているのか、なんとなく「胸痛」と言っているのでは意味が違ってきますが、用語を適切に理解し使用できれば医療者従事者同士でのコミュニケーションが円滑に進みます。
狭心痛は、「締め付けられる痛み」「押し付けられるような痛み」といった訴えが多く、痛みとともに不快感を伴うような表現しにくいものです。
胸部絞扼感とも表現します。
狭心痛は心臓が悲鳴を上げている痛みで、緊急度としては高い訴えと言えます。従って、胸痛を認めた時は狭心痛の除外が大切です。狭心痛は表現しにくい締め付けられるような痛みでした。
逆に言えば、次のような視点を持つことで狭心痛を除外することが出来ます。
- ココが痛い!と指をさすことが出来る
- 触診で痛みが再現される
このような場合は循環器の疾患というより整形外科的な疾患の疑いが強くなります。
狭心痛を知れば、「痛みの部位を指でさせますか?」などと聴くことが大切だとわかりますね。