甲状腺機能亢進症 = 甲状腺中毒症 と思っていませんか?
Basedow病やPlummer病のような甲状腺ホルモンの産生の増加の病態を甲状腺機能亢進症といいます。よくイコールで覚えられがちですが、Basedow病以外にも甲状腺が破壊され一過性に甲状腺ホルモンが増加する病態の破壊性甲状腺中毒症もあります。どちらも、血中の甲状腺ホルモンが増加することで様々な症状を呈し、それらを甲状腺中毒症といいます。
<甲状腺中毒症の病態は2つある> | |
甲状腺機能亢進症 | 甲状腺機能低下症 |
Basedow病 →TSH受容体抗体により甲状腺ホルモンを過剰に産生・分泌するため Plummer病 →結節性病変が自律的に甲状腺ホルモンを産生するため |
無痛性甲状腺炎 →橋本病を基礎にもつPtが何らかの誘因により甲状腺が破壊されるため 亜急性甲状腺炎 →何らかのウイルス感染が誘因となって濾胞の破壊へ |
甲状腺中毒症の症状
血中の甲状腺ホルモンが高値となることで起きる症状です。
- 頻脈
- 動悸
- 体重減少
- 収縮期血圧↑(拡張期血圧↓) =脈圧の増大
- 発汗(皮膚湿潤)
- 手指振戦
- 易疲労感、全身倦怠感
- 下痢