糖尿病で発症リスクが高まる癌、認知症
糖尿病で発症リスクが高まる疾患を知っておきましょう。
<悪性腫瘍>
肝臓癌 | 2.0倍 |
膵癌 | 1.9倍 |
大腸癌 | 1.4倍 |
<認知症>
アルツハイマー型認知症 | 2.1倍 |
これらは最近の統計であきらかになってきているもので、知識として頭に入れておきましょう。
肝臓癌、膵臓癌、大腸癌…消化器系の悪性腫瘍と関係あるんですね。【109G35】
日本人において糖尿病で発症リスクが高まるとされる癌はどれか.2つ選べ
a 肝癌
b 肺癌
c 胃癌
d 大腸癌
e 前立腺癌
<膵臓癌について>
膵臓癌に関しては逆もあります。
つまり、膵臓癌が原因で糖尿病を生じるというものです。膵臓のβ細胞が破壊されると考えれば理解はやさしいでしょう。また同様の考えで慢性膵炎も糖尿病のリスクになります。
「高齢者が急激に糖尿病を発症した」このような場合には膵癌による糖尿病を考え、膵臓癌の検索を行うことも重要です。
<肝癌について>
肝癌のリスクファクターには慢性肝炎(B型・C型)、アルコールなどの他、近年では非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を発生母地とする肝癌の増加が注目されています。NASH患者の多くはインスリン抵抗が高く、糖尿病、脂質異状症、メタボリックシンドロームとの関連が指摘されています。
【108C11】糖尿病との関連が少ない疾患はどれか.
a 膵癌
b 脳梗塞
c 慢性腎不全
d くも膜下出血
e 閉塞性動脈硬化症
<アルツハイマーについて>
糖尿病がアルツハイマー型認知症のリスクを2.1倍させるのは大変興味深いことです。
アルツハイマーの最大のリスクは加齢と言われています。
アルツハイマーの発症に関係する遺伝子はひとつ見つかっていますが、その遺伝子を持っているからと言って発症するわけではありません。
糖尿病…
恐ろしい病気です。
コメント
糖尿病の合併症は重要ですよね。
医師国家試験では107A6もなかなかの難問だったようです。
今日まさにDupuytren拘縮の問題を皆で解いてて病歴に糖尿病の治療歴が書いてあり
「Dupuytren拘縮に糖尿病関係あるの?」と話題になりました。
review bookには記載がなく「原因不明 中年以降の男性に多い」とありました。
既に出題されていたんですね。
コメントありがとうございます。
どういたしまして。110I58ですね。