酸素飽和度と酸素分圧の関係
酸素飽和度SpO2と動脈血酸素分圧PaO2の関係で覚えるべき値は以下のとおり。
SpO2 | PaO2 |
90% | 60 mmHg |
80% | 45 mmHg |
60% | 30 mmHg |
引用 http://plaza.umin.ac.jp/~histsite/sansokairi.pdf
覚え方: 苦労(90-60)、ハシゴ(80-45)、無惨(60-30)
PaO2 60 mmHgを下回ると呼吸不全と定義されるからである。健常なヒトであれば100%に近い酸素飽和度になる。(PaO2の正常値は 80 ~ 100%)
酸素が足りないと好気的回路が回せず、嫌気的解糖系が増え代謝性アシドーシスに傾く。人体、特に脳にとって低酸素状態はとても悪い状況である。
ただし、高齢者ではSpO2 90%はよくある
SpO2 90%を下回れば直ちにキケンかというとそうでもない。加齢とともにPaO2は低下していく。
また、慢性的に低酸素状態に晒されていれば、体が低酸素状態に慣れる。
SpO2の数値だけみない!
SpO2の評価には
- 安静時か?
- 酸素投与されているのか?
という視点も大切。
喘息の発作時などで、かなりの過換気にもかかわらずSpO2が95%程度になっている場合は、酸素投与すべきであろう。10L/分 酸素投与してやっとこさSpO2が95%では同じSpO2 95%でも意味合いが変わってくる。