食物依存性運動誘発アナフィラキシーでは、特定の食品摂取後に運動することでアレルギー症状が引き起こされます。食後2時間以内に発症することが多く,食物摂取のみ,運動のみでは生じません。運動によりアレルゲンが急速に吸収されるため、本疾患が誘発されるといわれています。比較的稀なアレルギーで10代の男性に発症しやすく、治療は通常のⅠ型アレルギーによるアナフィラキシーと同じ。
(通常の食物アレルギーは食物摂取後15分〜30分でアレルギー症状を呈する)
喉頭浮腫を生ずると死亡することもあります。
【110A17】わが国における食物依存性運動誘発アナフィラキシーの原因として頻度が高いのはどれか.2つ選べ.
<エピソード抜粋>
【106D36】
11歳の男児.呼吸困難のため搬入された.学校給食で食パンとシチューを食べた後,昼休みに校庭でサッカーをしていたときに皮膚瘙痒感と蕁麻疹とが出現した。喘鳴を聴取する。1ヶ月前にも同様のエピソードがあったという。
【107A40】
17歳の男子.意識消失のため搬入された.昼食にうどんを食べた後,晴天の屋外で同級生とサッカーをした.運動開始30分後,前胸部のかゆみを訴えた.その後,意識を失い倒れた。膨疹、喘鳴、血圧低下を認めた。1ヶ月前にも同様のエピソードがあったという。
<予防>
特定の食品を摂食後2時間までの運動を避けることです。
コメント
茶のしずく石鹸の事件でも問題になりましたね。