Ca拮抗薬のうち頻脈の治療に用いられるものはベラパミルとジルチアゼムです。例として心房細動を挙げましょう。
心房細動の不整脈に対する薬物治療として以下のものが有ります。
- リズムコントロール(抗不整脈薬)
- レートコントロール
レートコントロールつまり頻脈の治療に用いるのは
- β遮断薬
- Ca拮抗薬
- ジギタリス
などです。2,3(Ca拮抗薬とジギタリス)は洞結節、房室結節の伝導抑制効果があるためレートコントロールに有用です。
ここまでは良いでしょう。ここから大切なことはCa拮抗薬なら何でも良いか?ということです。Ca拮抗薬は主に2つの作用で有名です。
- 降圧作用(末梢の平滑筋弛緩→血管拡張)
- レートコントロール
降圧に用いるのはジヒドロピリジン系Ca拮抗薬
降圧作用のあるのはジヒドロピリジン系Ca拮抗薬です。
<ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬>
- ニフェジピン
- ニカルジピン
- アムロジピン
- ニトレンジピン
- マニジピン
- フェロジピン
- ニルニジピン
血管拡張作用をもち降圧目的で使用されます(適応:高血圧)
他の降圧薬との併用による相互作用に注意が必要です。またグレープフルーツ飲用により作用増強することにも注意が必要です。
非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬
ベラパミル(フェニルアルキルアミン系Ca拮抗薬)は抗不整脈作用が強く、主な適応は頻脈性不整脈です。
ジルチアゼム(ベンゾジアゼピン系Ca拮抗薬)も抗不整脈作用が強い。血管拡張・降圧作用もあるので高血圧、狭心症、頻脈性不整脈に幅広く使用される。