腎性尿崩症(nephrogenic diabetes insipidus)は、AVPの分泌は正常だがAVPに対する反応性が低下し、尿濃縮障害を呈する疾患である。
腎性尿崩症をきたす原因のひとつに電解質異常があるが、これは後天性である。後天性の原因として
- 腎疾患(水腎症、多嚢胞腎、アミロイドーシス、慢性腎盂腎炎など)
- 電解質異常
- 薬剤
基本は高価提携
腎性尿崩症をきたす電解質異常で有名なのは高カルシウム血症、低カリウム血症である。
これの覚え方は高価提携(高Ca低K)
低K血症ではヘンレループのNa再吸収が低下し、濃縮力が低下するため多尿が見られます。
高Ca血症では集合管に置けるADH感受性が低下し、多尿がみられます。
高利で高価提携(高Li高Ca低K)
高Li血症でも腎性尿崩症を呈する。これは「薬剤性」の原因に分類されるが、薬剤の服用により血中のLi濃度が上昇するので有名な電解質異常の高Ca低Kと一緒に覚えるとお得である。
電解質でリチウムの濃度を測ることは通常では図らないが、では高Li血症を引き起こす背景とは何かというと、躁病の患者で治療薬である炭酸リチウムを服用しているケースが考えられる。
アムホテリシンBも原因になる
炭酸リチウムの他に抗真菌薬であるアムホテリシンBも原因になる。したがって、覚え方としては
で覚えると、腎疾患以外の後天性の原因がおさえられる。
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機序は?