COPDでは肺の実質組織の破壊があり、肺の血管床の解剖学的減少を認めます。それによる持続的な低酸素血症により細動脈の筋性化をきたし、筋性細動脈の攣縮が引き起こされ血管抵抗が上昇。さらに低酸素血症が持続すると赤血球増加(二次性多血症)をきたし粘稠度が増加することにより血管抵抗が増加します。また高CO2性アシドーシスは肺血管収縮を増強させ肺高血圧を助長します。
COPDでは持続的な低O2血症と高CO2血症をきたすこと、二次性多血症、これらの要因が原因で肺高血圧をきたすようになり、持続的な右心負荷がかかる状態になります。右心負荷のかかる状態では右室の拡張と肥大をきたしこれを肺性心といいます。
COPD
↓
長期間のPaO2↓、PaCO2↑
↓
肺性心
↓
右心不全