緊張病症候群って?
緊張病症候群(カタトニア)は緊張型統合失調症に代表的に見られる症状のこと。
統合失調症だけでない
緊張病症候群は統合失調症(Schizophrenia)で出現することが有名な症候群ですが、うつ病や脳器質性疾患でも出現することが有ります。治療法が異なるので緊張病症候群を認めた場合は慎重な鑑別診断が必要です。ちなみに統合失調症の約35%で認めると言われています。
興奮と昏迷を生じる
緊張病症候群を呈しているときには、興奮している状態(緊張病性興奮 catatonic excitement)と昏迷状態(緊張病性昏迷 catatonic stupor)の状態があり、精神活動が不安定です。
たとえば、診察中も他人事のように無関心で動きや顔の表情ががとぼしかったり、逆に激しい興奮状態を呈したり。
一般的には、以下のような症状が目立ちます。精神活動が停止したかのように、じっとして動かない。他人に取らされた、あるいは自発的に取った奇妙な姿勢のまま、じっとしている。他人の指示を無視したり、抵抗したりする。言葉に反応しない、言葉を発さない。外部からの刺激に反応しない、あるいは反発する。普通の動作を、わざとらしく演じる。しかめ面をする。無目的な運動を、頻繁に繰り返し行う。理由もなく興奮する。他人の言葉や動作をまねる。
極端なケースでは、同じ人が運動の低下した状態と過剰な状態の間を行ったり来たりすることもあります。そのため、診察のとき患者がどの状態にあるかによって、診断がまったく異なってしまうことがあります。
引用先:ハートクリニック
緊張病症候群の症状について
それでは緊張病症候群で見られるものを個別に見ていきましょう。緊張病症候群では以下のものが認められます。
- カタレプシー
- 反響言語・反響動作
- 常同症
- 拒絶症(無言・拒食)
カタレプシー
カタレプシー:カタレプシー(catalepsy)は"強硬症"とも呼ばれ、他動的に取らせた姿勢をいつまでも保つことを指します。上肢をあげたり首を曲げたりさせるとそのままの姿勢でいることが特徴的です。
プラモデルのようである
反響言語・反響動作
相手の動作や言葉を反響的に模倣するもの。患者の前で手を挙げれば手を挙げ、「どうですか」と尋ねれば「どうですか」と言うなど。
常同症
常同症(stereotypy)は同じ動作、同じ姿勢、同じ言葉などをいつまでも繰り返す事。意味もなく廊下を規則正しく往復するのを繰り返したり、壁に向かって起立したまま長時間じっとしているなど。
拒絶症
拒絶症(negativism)は周囲から何か働きかけても拒否すること。脈を見ようとすると手を引っ込め、近づくと逃げる。話けけても全く言葉を発しない無言症(mutism)や拒食(food refusal)などを伴いやすいことが特徴です。
緊張病症候群(カタトニア)まとめ |
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