Fanconi 症候群は近位尿細管の機能不全を主体とする疾患です。
まずFanconi症候群 が近位尿細管がやられる疾患であることを頭に入れましょう。
Fanの子に(Fanconi)接近忍び足…
怪しい…と思ったら Fanconi + 近のことだったんだね。
Fa + 近 → Fucking!!
で覚えるのはどうでしょう。
で?忍び足は何を意味するの?
Fanconi症候群の病態生理
<近位尿細管の障害>
- ブドウ糖、アミノ酸再吸収↓ (腎性糖尿、アミノ酸尿)
- P再吸収↓ (低リン血症)
- Ca再吸収↓(骨軟化症、くる病)
- K再吸収↓(低K血症)
- 近位尿細管におけるHCO3-再吸収低下
- 尿酸再吸収↓(低尿酸血症)
- 低分子蛋白再吸収低下↓ (尿細管性蛋白尿)
尿細管性蛋白尿ではβ2-MG、NAGの増加が認められます。これらの低分子蛋白は近位尿細管で再吸収され正常ではほとんど尿中に排泄されません。尿中に多量に認めた場合近位尿細管障害を示唆します。
β2-MGは透析アミロイドーシスで問題になる低分子蛋白ですね。
HCO3-再吸収低下
HCO3-を"喪失"しています。すると高Cl性代謝性アシドーシスをきたします。
Ⅱ型RTA
近位尿細管がやられて、Ⅱ型尿細管アシドーシス(RTA)の像を呈します。
低カリウム血症 + 代謝性アシドーシス をきたす疾患は下痢とRTAです
通常、H+とK+は相関関係にあります。低カリウム血症であればH+↓でアルカローシスのはずです。しかし、下痢とRTAは例外的に低カリウム血症でかつ代謝性アシドーシスを呈する病態です。
下痢とRTAは是非覚えておきましょう!
Fanの子に接近忍び足…
忍び足とアシドーシスを掛けてたんだね。微妙!
まとめ |
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