インスリン拮抗ホルモンを4つ覚えよう!GCGCホルモン

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血糖値を減少させるホルモンはインスリンのみですが、血糖を上昇させるホルモンはいくつかあります。そのうちの代表的なホルモンはGCGCです。

  • G:glucagon グルカゴン
  • C:cortisol コルチゾール
  • G:growth hormone 成長ホルモン
  • C:Catecholamine カテコラミン

これらのホルモンはインスリン拮抗ホルモン(counter-regulatory hormone)とも言われます。血糖が低下傾向になると、健常人ではインスリン分泌が抑制され糖の利用が減少するとともに、インスリン拮抗ホルモンが分泌され肝臓からの糖放出(糖新生ではありません)を促進し、血糖値を維持します。

グルカゴン

グルカゴンは膵臓のランゲルハンス島のα細胞で生合成され分泌されるペプチドホルモンで、肝臓のグリコーゲン分解、アミノ酸からの糖新生を促進し血糖値を上昇させます。

血糖値をあげる以外の作用は?

コルチゾール

コルチゾールは副腎皮質で産生される糖質コルチコイド(グルココルチコイド)の一種で、肝臓の糖新生に働く酵素が出現する為に必要なホルモンである。"糖"新生を促進するので"グルコ"コルチコイドです。また、グリコーゲンを蓄積させる作用もあります。

慢性の糖質コルチコイド過剰による症候群であるCushing症候群では、耐糖能低下をきたします。これも糖質コルチコイドの作用の一つ抗インスリン作用のためです。

ステロイドと糖尿病

逆に、

  • Addison病
  • 下垂体前葉機能低下症(二次性副腎不全)
  • 先天性副腎皮質過形成

などではグルココルチコイド欠乏により糖新生が低下し、低血糖につながります。ちなみに、ACTHとコルチゾールの分泌には典型的な日内変動があります。ヒトでは早朝に分泌のピークがあり夜間に最低となります。ヒトでは早朝に血糖をあげる役割を担っているのがコルチゾールなんですね。

成長ホルモン

肝臓でのグリコーゲン分解を促進、抗インスリン作用(インスリンを抑制)を持つため血糖値を上昇させます。

ブドウ糖負荷によってGHの血中濃度はどうなる?

カテコールアミン

カテコールアミンは一般にチロシンから誘導されたカテコールとアミンを有するもので、ドパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンなどの基本骨格で様々な薬理作用をもちます。

α2作用によりインスリン分泌抑制され、

β2作用により肝臓におけるグリコーゲン分解促進します。

これらの作用により糖負荷後のインスリン低反応とインスリン抵抗性を引き起こします。ちなみに、急激な血糖低下を生じた際の低血糖発作である交感神経緊張症状には

  • 動機
  • 頻脈
  • 発汗
  • 振戦

などがありますが、これらは急激な血糖低下に反応し副腎髄質からカテコラミンが分泌されたことによる症状です。

β遮断薬を服用していたら低血糖発作はどうなるか?
低血糖発作は通常、急激な血糖低下に反応し副腎髄質からアドレナリンが分泌されたことによる症状で、 交感神経緊張症状には 動...
先ほどのGHでは、「ブドウ糖負荷後の血中濃度は低下する」でしたが、カテコラミンはブドウ糖負荷による影響はありません。低血糖発作からわかるように、カテコラミンが特に活躍するのは低血糖時です。「カテコラミンは低血糖時に血中濃度が上昇する」ことが特徴です。(GHも、もちろん低血糖で分泌は亢進します)
褐色細胞腫では高血糖を生じる
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