Ⅱ型肺胞上皮細胞で特異的に産生される糖タンパクの一つで、肺傷害のバイオマーカーです(分子量 > 1,000kDa)。血清KL-6の上昇は肺胞障害(Ⅱ型肺胞上皮細胞の障害)を反映します。代表例として、間質性肺炎で増加し疾患のモニターとして使用されます。
間質性肺炎におけるKL-6
間質性肺炎のマーカーとしてはKL-6の他に、SP-A、SP-D、MCP-1がありますが、KL-6が間質性肺炎において最も感度(94%)、特異度(96%)が高いと報告されています。
肺炎の原因から見たKL-6
また線維化を伴わない細菌性肺炎では上昇しませんが、
- レジオネラ肺炎
- 過敏性肺炎
- ニューモシスチス肺炎
- 放射性肺炎
などで上昇します。
<肺炎以外の疾患>
- 肺結核
- 肺胞蛋白症
- 肺癌