Langerhans細胞は表皮内に存在する免疫を担う細胞で抗原提示細胞を持ちます。免疫担当ですね。特徴をみていきましょう。
目次
CD1a、CD45を持つ
Langerhans細胞は骨髄由来の組織球です。胸腺皮質細胞と共通するCD1a、骨髄由来を示すCD45が陽性になります。
CD1aは確定診断に使われる
Langerhans組織球症というLangerhans細胞が腫瘍性に増殖してしまう疾患があります。生検して、CD1a免疫染色を行い、染まることで確定診断になります。
抗原提示能をもつ
抗原提示能力をもつということは、Langerhans細胞はMHC classⅡを持っています。
遅延型アレルギー反応に関与する
免疫応答をみてわかるように、遅延型アレルギーに関与すると考えられています。接触性皮膚炎などで注目されるのがLangerhans細胞です。
Ⅰ型アレルギーにも関与
Langerhans細胞はFc受容体、C3b受容体、HLA抗原を持つます。接触性皮膚炎のような遅延型アレルギーに関与すると書きましたが、アトピー性皮膚炎のようなⅠ型アレルギーにも関与します。1型アレルギー(即時型)ではIgEが受容体であるFcεレセプターに結合することで活性化されますが、このFcε(ε = E)をLangerhans細胞は持っています。
GVHDとLangerhans細胞
GVHDの際は皮膚から消失することがあることがわかっています。
有棘細胞層に多く存在
Langerhans細胞は紫外線照射により、数の減少傾向が見られます。例として、日焼けをすると単純ヘルペスが出やすくなります(免疫力の低下)。メラニンを産生するメラノサイトは表皮の基底層に存在していましたね。Langerhans細胞は基底層の一つ上、有棘細胞層に多く存在します。
Birbeck顆粒を持つ
Birbeck(バーベック)顆粒の詳細な作用は不明です。しかし、Langerhans細胞はBirbeck顆粒を持つのは特徴的なところです。
langerhans細胞は有棘層に多く存在すると書きましたが、正確には有棘層の上層部らしく
と連想して覚えてもいいかもしれません。
Langhans巨細胞は別物
Langhans巨細胞はマクロファージの集合体です。結核、サルコイドーシスなどの肉芽腫を形成する疾患でみられるものですね。巨細胞の名の通り大きく、核が馬蹄上に並んでいます。混同しないようにしましょう。
Langerhans細胞 |
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