MEN2A型(Sipple症候群)の概念・症状・診断・治療

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MEN2A型って?概念とその覚え方

MEN2A型は、多発性内分泌腫瘍症MEN(multiple endocrine neoplasia)のひとつで

  • 甲状腺髄様癌
  • 褐色細胞腫
  • 副甲状腺線種

を生じるものである。家族性腫瘍症候群として重要である(常染色体優性遺伝)。

RET癌遺伝子の活性化変異により発症する。甲状腺髄様癌と褐色細胞腫の合併はSipple症候群と呼ばれる。

えさきち
覚え方は「ズイズイと不幸になる」でしたね
くみちょう
なかなか覚えられない!
多発性内分泌腫瘍症MENの覚え方
多発性内分泌腫瘍症MEN(multiple endocrine neoplasia)は、2つ以上の内分泌腺に腫瘍、または過形成が生じるもので...

甲状腺髄様癌は必発で、死因としても最多である。

えさきち
この知識があれば、甲状腺髄様癌を見たときはMEN2型を頭に思い浮かべることができます。家族歴を聴取すること、褐色細胞腫、副甲状腺機能亢進症の症状(後述)が出ていないかを意識的に見ることができますね。

症状

"内分泌腫瘍"なので、何が分泌されるかをおさえよう。

<MEN2A型でのホルモン動態>

①カルシトニン↑、CEA↑(甲状腺髄様癌)

②カテコラミン↑(褐色細胞腫)

③副甲状腺ホルモン(PTH)↑ (副甲状腺線種)

えさきち
ホルモンから電解質の変動や症状がわかります。

カルシトニンが増えれば、Ca、Pともに↓

カテコラミン↑で発汗亢進、高血圧、高血糖などの交感神経亢進状態、抗インスリン作用

PTH↑でCa↑P↓(逆さキャップ)

【PTHは逆CaP】副甲状腺ホルモンPTHの作用
PTH:parathyroid hormone または parathormone(パラトルモン) は、Caの代謝に大きく関わっています。Ca...
くみちょう
カテコラミンは血糖を上昇させるんだったね
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治療

まずは、褐色細胞腫の手術を行う。

これは血行動態の安定を図るためである。

その後、(甲状腺髄様癌に対して)甲状腺亜全摘と両側リンパ節郭清を行う。さらに、副甲状腺機能亢進症がある場合には副甲状腺切除術を行う。

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